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2008年11月25日 (火)

逆に気が狂ってしまうかもしれない

僕は時計という物が、大好きであり、また大嫌いだったりする。

機械としての正確さを持つ時計は好きだ。
だからこそ、機械式時計は宝石と並んで売られていた。
道具ではない、芸術品なのだ。

純粋に正確な時を刻むという点で、電波時計に敵う時計は無い。
セシウム原子の振動を時間に換算した原子時計。
その十万年に一秒の狂いという正確さに頼り、
同じ時を刻むことができるのが電波時計だ。
これもまた、人間が作り出した芸術のひとつなのではないかとさえ思う。

だが、時計という機械は、
人間が自らの生活のために、時間という自然の現象を
都合の良い解釈で理解するための道具でもある。
それは人間が傲慢な生き物であることの証明にも写る。
だから、僕は時計が嫌いでもある。

かく言う僕はと言えば、昔から時計に囚われている節がある。
時間が知りたい時にすぐ分からないと不安で仕方が無い。
現在、8畳足らずの自分の部屋に、時計は5つ配置されている。
うち2つは電波時計だ。
ふたつの時計の秒針が、寸分の狂いなくお互いがリンクしているかのように
動く光景を見るのは、正直快感を覚える。
その直後に自己嫌悪に襲われたりもするが、
最近、これこそが自分が人間であることの証明なのではないか、と思い始めている。

いつか、壁いっぱいに並べた時計の針が、全く同一の時を刻む光景を
目にしたいと思う。
それは、人間が到達したひとつの極致とも言える光景だ。
そんな贅沢を、一度味わってみたい。

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