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2009年5月15日 (金)

減速できません

「恋は盲目」であるらしい。

恋愛に限らずとも、一度夢中になってしまうと周りが見えなくなるのはよくある事だ。
少し味見をするつもりが、気が付くと全部食べてしまっているということもよく耳にする。

ほんの少しの好奇心がきっかけで足を踏み入れたら最後、
後戻りできない世界というものは、確かに存在する。
そういった世界に足を踏み入れがちな人種に対して、昔の人は
「好奇心は猫をも殺す」
と言って戒めた。

おそらく僕は、既に猫又を5回くらいは殺しているのではないだろうか。
猫又の命を奪うたびに、自分自身が妖怪じみて、この世界とは別の世界の住人に
なっていくような気さえしてくる。
どんどんダメな世界の深みにハマってゆく。

そして今、さらに猫又を殺そうとしている。

転勤(と少しのきっかけ)を機に車を手放して半年近くが経つ。
首都圏での生活において、正直車が絶対に必要かと言えばそうではない。
多少の不便は感じるものの、不自由なく暮らしていけるインフラが整っている。
だけれども、車の魅力というのは実用面だけで計ることは決してできないと思う。
その魅力の一片でも感じてしまったのなら、それは別の世界への入口となり得る。

僕は今、片目が閉じた状態だ。
もし残った片方の目が閉じ、盲目となってしまったならば、
暗闇の中でやみくもに手を振りかざし、気が付けば猫又を殺している。
そんな気がする。

あぁ、欲しい。
A112という車が猛烈に欲しい。
幸か不幸か近所の駐車場にはアバルト仕様のA112が駐車しており、
これがまた周りの車とは全く異なった雰囲気を放っているのだ。

最初はただ、模型用の資料を探しているだけだった。
模型を作るために資料を読んでいるうちに、気が付けば片目が閉じていたのだ。
まるで1/24プラモデルでも買うかのような感覚で買ってしまいそうだ。
Dream50を買った時のような感覚で、同じ事を繰り返してしまうのだろうか?
ドリームは未だ良い。
あれは50ccだし、気軽に買っても怖いのは家族の視線と財布の中身だけだった。

だが車を買うというのは気軽なものではない。
昔は「持っている事自体がステータス」だった代物だ。
しかもA112は最終型が出て30年近くも経つ車だ。金銭的な余裕ももちろん無い。
現実的な事を言えば僕の生活におけるメリットなど無いに等しい。

ここに来てなぜこんな事を言い出すかと言われれば、それは
「止めて欲しいから」である。
今回の事に限らず、こういった世界に足を踏み入れるということは、
まるで底なし沼に落ちたアトレイユの愛馬アルタクスの如く、
自力で脱出することは不可能に等しい。
そんな時には皆で引っ張り出して欲しいのだ。僕の閉じた片目をこじ開けてほしいのだ。

そうでもしなければ、おそらく一週間後のこのブログには
「買っちゃいました♪」
という開き直りにも似た日記が掲載されることになりそうだ・・・

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